120円パッ区(ひゃくにじゅうえんパッく)とは、宮城県仙台市で導入されている、路線バスの120円均一運賃制度である。
概要
1999年に仙台市が策定した「アクセス30分構想推進計画」に則り、2002年に都心部の利便性向上と渋滞緩和を目的に、仙台市交通局・宮城交通が協同し、路線バスの100円均一運賃制度として「100円パッ区」を導入。なお、「100円パッ区」の名称は、実施区域の地図のイメージからTVゲーム「パックマン」から言葉をとったもの。区域は、広瀬通一番町を中心とする中心業務地区が主である。
100円パッ区とは別に、地下鉄東西線開業に合わせ、八木山動物公園駅・薬師堂駅・荒井駅の3駅周辺についても100円均一の運賃体系が導入されている。
2018年10月1日、市バス運賃の改定に合わせ、100円パッ区の区間を120円に値上げするとともに、名称も「120円パッ区」に変更された。地下鉄東西線3駅周辺の100円均一については変更されていない。
120円パッ区フリー共通定期券
100円パッ区のさらなる利用促進を図るために2003年10月より100円パッ区用の定期券が導入された。2019年10月現在においては、1か月4,870円 / 3か月14,610円 / 6か月29,220円の3種類が発売されている。 持参人式の定期券となっており、複数人間での定期券の貸し借りが可能である。
120円パッ区一日乗車券
電子チケット販売サイト「仙台MaaS」のサービスが開始し、2021年10月30日より「120円パッ区一日乗車券」をWeb販売している。料金は大人券300円、子供券150円。チケット購入と使用にはネット通信が可能なスマートフォンやタブレット等の端末が必要となる。
沿革
前史
- 1999年(平成11年)
- 7月 - 仙台市、「アクセス30分構想推進計画」を策定。
- 11月
- 宮城県が主導し、交通需要マネジメントの社会実験(杜の都の交通大作戦)を実施。仙台市都心部においては、100円運賃の都心循環バス(通勤バス・買物バス)を運行。実験に対して、高い評価が得られた。
本史
- 2002年(平成14年)2月1日 - 都心バス100円均一運賃(100円パッ区)の実証実験を開始。
- 2003年(平成15年)10月1日
- 実施区域を拡大。
- フリー共通定期券「サン・キュ・パッ区」(1か月3,980円)の販売開始。
- 2015年(平成27年)12月 - 地下鉄東西線開業に合わせ、バス路線の見直しを行い、バス停の廃止・名称変更等が行われる。
- 2018年(平成30年)10月1日 - 市バス運賃改定に合わせ、100円パッ区の区間が120円に値上げ、フリー共通定期券も値上げされた。
- 2021年(令和3年)10月30日 - 「120円パッ区一日乗車券」の販売を開始。
- 2022年(令和4年)10月1日 - 宮城交通の新たな都心循環バス「まちのり『チョコット』withラプラス」運行開始に伴い、対象バス停が追加。
区域内バス停一覧
25のバス停が所在する。仙台駅前を起終点とする循環系統に乗車し、乗車経路に120円パッ区の区域外の停留所を含む場合は、以下の停留所のみで乗車・降車した場合であっても120円パッ区は適用されない。
利用状況
- 2012年度:5,092人/日
その他
- 区域内であっても、非路線バス(るーぷる仙台等)では適用されない。
- 愛子観光バスは、区間内の運賃を「100円パッ区」に合わせて100円に設定。市バス等の運賃改定後の2018年10月以降も維持していたが、2019年10月より120円に引き上げられた。
脚注
注釈
出典
関連項目
- 100円バス
- オムニバスタウン#宮城県仙台市
- 共通運賃制度
外部リンク
- 120円パッ区のご案内 仙台市




