『クレイジーワン ぶっ飛び広告代理店』(クレイジーワン ぶっとびこうこくだいりてん、原題:The Crazy Ones)は、デビッド・E・ケリー制作、ロビン・ウィリアムズとサラ・ミシェル・ゲラー主演のアメリカ合衆国のシチュエーション・コメディ番組である。20世紀フォックステレビジョンの希望でビル・デイリア、ディアン・ローレイ、ジェイソン・ウィナーが製作総指揮を務めた。

2013年10月18日、CBSは1シーズン分の番組制作発注をかけた。シングルカメラ方式によって撮影されたパイロット版は、2013年9月26日に2013年度秋放送番組・木曜日午後9時(ET/PT)枠候補として初放送された。日本ではFOXチャンネルで2014年2月10日25時(2月11日午前1時)から字幕版のみで放送を開始した。

2014年5月10日、CBSは1シーズンで番組を打ち切ることを明かした。 それから3か月後の8月11日、ロビン・ウィリアムズが死去し、この番組がテレビでの最後の仕事となった。

概要

『クレイジーワン ぶっ飛び広告代理店』はデビッド・E・ケリーとジェイソン・ウィナーの製作総指揮によって制作されている。ケリーは過去に『ピケット・フェンス』『シカゴ・ホープ』『ザ・プラクティス ボストン弁護士ファイル』『アリー my Love』『ボストン・パブリック』『ボストン・リーガル』『ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所』などのテレビドラマを生み出したプロデューサーである。

主演には、シカゴの広告代理店「ルイス・ロバーツ・アンド・ロバーツ」代表のサイモン・ロバーツ役としてロビン・ウィリアムズと、サイモンの娘でビジネスパートナーのシドニー役としてサラ・ミシェル・ゲラーが起用された。この番組はウィリアムズにとって31年前に放送された『モーク・アンド・ミンディ』以来のテレビレギュラー番組であり、ゲラーにとっては2012年にシーズン1で打ち切りとなった『リンガー 〜2つの顔〜』以来のテレビ出演作となる。ウィリアムズの発する台詞はウィリアムズ自身によって書かれている。ゲラーはウィリアムズが新作コメディドラマを制作しているとの噂を耳に入れ、ウィリアムズの親友であるボブキャット・ゴールドスウェイトの妻でゲラーの友人であるサラ・デ・サ・レゴに働きかけ、本作に出演できるように根回しした。

番組はかつて医療ドラマ『Dr.HOUSE』の制作のため使用されていたロサンゼルスの20世紀フォックス14番スタジオで撮影されている。

番組では現実味を与えるために実在する巨大企業名が言及されるが、企業は番組に対して資金提供を行っておらず、使用許可も出していない。ゲスト出演する歌手は番組内で歌を披露することがある。例えば、過去にマクドナルドが用いたイメージソング『You deserve a break today』の修正版を歌手のケリー・クラークソンが歌ったり、歌手のジョシュ・グローバンも番組内で歌声を披露したりしている。

登場人物

サイモン・ロバーツ(ロビン・ウィリアムズ)

風変わりなシカゴの広告代理店代表。ロビン・ウィリアムズはサイモンのことを「何でも売ることができる男である。彼ならスターバックスにフラペチーノを売れるし、神に雲を売ることもできる」と分析している。サイモンの背景に自身の人生がどれほど影響しているかについて、ウィリアムズは「サイモンには多くのニュアンスがあり、懸命に生き、常に時代の先端を歩んでいる。例えば複数回に及ぶ結婚やリハビリ生活、ワインカントリーでのリハビリもだ。信用できるさ、自分自身に関しては調査済みだ」と述べている。

シドニー・ロバーツ(サラ・ミシェル・ゲラー)

サイモンの娘であると同時に、代理店のビジネスパートナーでディレクターである。

ザック・クロッパー(ジェイムズ・ウォルク)

コピーライター。サイモンのお気に入りで、よくアンドリューに敵視される。

アンドリュー・キアネリー(ハミッシュ・リンクレイター)

アートディレクター。社内では「オタッキーなアートディレクター」と言われている。

ローレン・スロツキー(アマンダ・セットン)

アシスタント。社内では「見た目よりずっと賢い」と言われている。

ゴードン・レウィス(ブラッド・ギャレット)

サイモンのビジネスパートナー。

番組概要

エピソード

評価

番組は批評家から様々な評価を受けている。『Metacritic』では第1シーズンが100点中58点を獲得し、「中間であり平均的レビューだ」と評された。

『Digital Spy』のモーガン・ジェフリーは「ウィリアムズは自分のアニメ声で話したり、変顔したり、ペラペラ話すといった持ちネタを使わずにはいられない。しかし、程よいパトスを彼のコミカルな演技には感じられる。また娘役のゲラーとの共演で、不思議な息の合った演技を温もりと共に感じることもできる」と評している。『ピッツバーグ・ポスト』のロブ・オーウェンは「『クレイジーワン』が打ち切りにならないかどうかは疑問であるが、パイロット版はその疑問に対して十分な魅力とユーモアを与えた」と評した。

『ボストン・グローブ』は「ウィリアムズはもう年だ」と評し、番組に対して平均より多く批判的なレビューを与えている。『ワシントン・ポスト』はパイロット版に「この先の展開が気になる」と評し、B-の評価を下した。

視聴率

パイロット版は1,552万人の視聴者を得ており、2013年度秋開始番組の中では最も多くの視聴者を獲得した。また18歳から49歳のレイティング(3.9/11)も秋開始コメディ番組の中で最も高かった。パイロット版放送から3日後の録画視聴者数で22%増え、合計で1,898万人が視聴し、25歳から54歳のレイティングは6.8、18歳から49歳のレイティングは5.1となった。

受賞とノミネーション

参考文献

外部サイト

  • 公式サイト(英語)
  • クレイジーワン ぶっ飛び広告代理店 - allcinema
  • The Crazy Ones - IMDb(英語)

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